「同じセールに参加して、広告費も同じだけかけたのに、なぜか片方の商品だけ伸びなかった…」
ビッグセールのあとに、そんなモヤモヤを感じたことはありませんか?
これまでウェルボンでは、成果が出た施策や成功事例を中心にお伝えしてきました。一方で、実際には「ビッグセールに参加したものの、思ったほど売上が伸びなかった」というご相談も少なくありません。
そこで今回は、あえて「うまくいかなかったパターン」をご紹介します。多くのAmazonアカウントを見てきた中で、うまくいかなくなるときには、いくつかの共通点があると感じているためです。
その中でも、特に身近で、気づかないうちに陥りやすいパターンを一つ、ブラックフライデーの事例をもとに解説します。なお、本事例は出品者様のご了承を得たうえでご紹介しています。
結果が大きく分かれた2つの商品
今回ご紹介するのは、とある出品者様の「商品A」と「商品B」です。この2つの商品は、ブラックフライデーに向けてほぼ同じ条件で準備していました。
- セールの種類:同じ(特選タイムセール)
- 広告費の増額:いずれも通常時の2倍
- 運用を担当するウェルボンの担当者:同一
それにもかかわらず、結果ははっきりと分かれました。
- 商品A:セール途中で売上が鈍化
- 商品B:売上を最後まで伸ばした
セールも広告も担当者も同じなのに、なぜここまで差がついたのでしょうか。
数字で見ると、差はさらに明確だった
商品Aと商品Bのブラックフライデー期間における実際の数値を比較すると、以下の通りです。
- 商品A(カラー・サイズ展開あり):2.7倍〜5.0倍
- 商品B(バリエーションなし):14.3倍

※2025/10/28〜11/20の単日平均売上を、セール前の30日間における単日平均売上と比較した結果
商品Aと商品Bでは、同じセール条件でも、売上増加率には最大で約5倍もの差が生まれました。
ただ、この差は「どのセールに参加したか」や「広告費をどれだけ使ったか」だけでは説明できません。結果を左右した要因は、もっと手前にありました。
結果を分けたのは「在庫の余力」と「セールの捉え方」
今回の結果の背景を探るため、出品者様と運用担当者の双方に話を聞きました。そこから見えてきたのが、「在庫の余力」と「ビッグセールの捉え方」の違いです。
出品者様の声
- 「在庫切れ」が一番大きな課題であることは理解している
- ただ、カラーやサイズのバリエーションがある商品は、何をどれだけFBA倉庫に入れるべきか悩ましい
- ブラックフライデー期間中は、利益はさておき「ガンと売上が伸びる」感覚はあるが、そこまで売れるとは思っていなかった
運用担当者の声
- ブラックフライデー最終日の3日前に、在庫切れの懸念が出てきた
- 売り切れを避けるための対策として、商品A・商品BともにFBA納品前受注を設定した
- 出品者様には、1年間の売上結果から「必要在庫数」を割り出してお伝えしているが、他業務との兼ね合いで、すんなり補充が進まないことも多い
- 在庫に十分な余力があった商品Bと比べると、在庫が少なかった商品Aは売上の伸びが弱かった(サイズによっても伸びに差が出た)
2つの声から見えてきたこと
「セールの捉え方」については、出品者様の「そこまで売れるとは思っていなかった」という声に、その背景が表れています。
そのうえで、結果に差が出た要因は、セール期間中に、どれだけ在庫の余力を持っていたかという点でした。
特にカラー・サイズ展開のある商品Aは、バリエーションごとに在庫を用意する必要があります。「どれがどれだけ売れるか」を読むのが難しく、在庫の準備が悩ましくなりやすい点は、出品者様の声にも表れています。
なお、在庫管理と広告運用の役割分担については、Amazon運用代行で売上が伸びない5つの原因と、成果を出すための改善アクションでも詳しく解説しています。
次のビッグセールに向けて、意識したい4つのポイント
今回の事例を踏まえて、次のビッグセールに向けて意識していただきたいポイントをまとめます。
① 「直前」ではなく「今から」在庫計画を立てる
在庫確保が思うように進まない事情があることは、私たちも重々理解しています。だからこそ、セール直前に慌てるのではなく、今の段階から「何を・どれだけ」用意するかを考え始めることが大切です。
② 過去の売上実績をもとに「必要在庫数」を把握する
ウェルボンでは、1年間の売上結果から「必要在庫数」を割り出して出品者様にお伝えしています。まずは過去のセール期間の実績を振り返り、どのくらい売れたのかを把握するところから始めてみてください。
③ バリエーション商品は、特に早めに整理する
カラーやサイズ展開のある商品は、何をどれだけFBA倉庫に入れるべきかの判断が難しくなりがちです。今回の商品Aのように、サイズによっても伸びに差が出ることがあります。バリエーションごとの売れ行きを早めに確認しておくと安心です。
④ 「ビッグセールでは想定以上に売れることがある」前提で臨む
「そこまで売れるとは思っていなかった」という声は、決して珍しいものではありません。ビッグセールの捉え方を少し見直すだけでも、準備の優先順位は変わってきます。
※ここでご紹介した内容は、今回の事例から見えたポイントです。商品やカテゴリ、在庫状況によって結果は異なり、同じ効果を保証するものではありません。
まとめ
今回の事例は、「在庫が少なかったから失敗した」という単純な話ではありません。在庫に余力がある状態でブラックフライデーセールに臨めた商品は、最後まで売上を伸ばし続けていたという点が重要です。
私たちは、Amazon運用を出品者様のすぐそばで支援してきました。「在庫を多く持てばいい」と簡単に言える話ではないことも、在庫確保が思うように進まない事情があることも、重々理解しています。だからこそ、次のビッグセールに向けて、「直前ではなく、今から」準備を進めることが重要だと考えています。
今回の事例を読んで、「うちも似た状況かもしれない」「次のビッグセールは、もう少し準備して臨みたい」と感じた方は、ぜひ一度ご相談ください。Sales Doctor(ウェルボン)では、Amazon運用の課題診断を無料で行っています。
