「ふるさと納税、なんだか最近お得感が減った?」
「2026年から制度が変わるって聞いたけど、具体的にどうなるの?」
そんな疑問をお持ちではありませんか?
ご安心ください。今回の変更は、正しく理解すれば、これまで以上にふるさと納税を賢く、そして楽しく活用するチャンスです。
本記事では、ふるさと納税の専門家として多くの自治体を支援する株式会社ウェルボンが、今回の税制改正のポイントを、どこよりも分かりやすく解説します。特に、寄付者にとって最も気になる「何が変わるのか」「これまでと比べて損をしてしまうのか」といった疑問に、ズバリお答えしていきます!
具体的に何が変わるの?
今回の税制改正で特に重要なポイントは以下の4つです。それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 高所得者層の控除上限額に「定額」を導入
これまでは、控除額の上限は「住民税所得割額の2割」という割合で決まっていました。ここに新たに「定額」での上限が設けられます。これは、主に課税所得が1億円を超えるような超高所得者層を対象としたもので、ほとんどの寄付者には直接的な影響はないでしょう。
2. 自治体が本当に使えるお金の「比率」に基準を導入
今回の改正で最も影響が大きいのがこのポイントです。ふるさと納税で集まった寄付金から、返礼品の調達費や送料、ポータルサイトへの手数料といった「募集費用」を差し引いた、自治体が実際に事業に使えるお金の割合が厳しく見られるようになります。
【これまで】
経費率の上限は寄付額の5割
【2026年10月以降】
経費率の上限が段階的に4割まで引き下げ
3. 経費率の引き下げは段階的に実施
この経費率の引き下げは、すぐに実施されるわけではありません。事業者の負担を考慮し、以下のように段階的に進められます。
→ 2025年10月〜:経費率47.5%以下
→ 2026年10月〜:経費率45%以下
→ 2027年10月〜:経費率42.5%以下
→ 最終目標:経費率40%以下
4. ルール違反の自治体への罰則強化
制度の健全な運用を促すため、ルールに違反した自治体への罰則も厳しくなります。指定を取り消された場合、再指定されるまでの期間がこれまでより長くなるなど、自治体にとっては非常に厳しい内容となっています。
経費率4割はなぜ厳しい?寄付者への3つの影響
「経費率を4割以下に」と聞いても、多くの方はピンとこないかもしれません。しかし、これはふるさと納税の現場にとって非常に厳しい数字であり、結果的に私たち寄付者にも以下の3つの影響が及ぶ可能性があります。
影響1:返礼品の量が減る、または質が下がる
自治体が経費を削減するために、まず考えられるのが返礼品の調達コストの見直しです。これまでと同じ寄付額でも、受け取れる返礼品の量が減ったり、質が少し下がったりする可能性があります。
影響2:同じ返礼品でも寄付額が上がる
返礼品の質を維持しようとすれば、その分、寄付額を引き上げざるを得ません。これまで10,000円の寄付で受け取れていたものが、12,000円や15,000円に値上がりするケースが増えてくるでしょう。
影響3:魅力的な返礼品が少なくなる
経費の削減圧力は、新たな返礼品開発の足かせになる可能性もあります。特に、手間やコストのかかる魅力的な返礼品は、提供が難しくなるかもしれません。
なぜ、このようなことが起こるのでしょうか。自治体が経費を削減するには、主に以下の3つの方法しかありません。
→ 返礼品の調達コストを下げる
→ 送料や物流コストを下げる
→ ポータルサイト手数料や広告費、委託費を下げる
しかし、原材料費や人件費、輸送費が高騰する中で、これらのコストを削減するのは容易ではありません。
特に、楽天やふるなびといった大手ポータルサイトの手数料は寄付額の10%前後に達しており、自治体が個別に交渉して下げるのは困難です。その結果、最も調整しやすい「返礼品」にしわ寄せが及ぶ可能性が高いのです。
今後のふるさと納税はどうなる?専門家としての見解
今回の税制改正は、過熱気味だったふるさと納税市場を「制度の趣旨に沿った健全な形」へと導く、政府の強い意志の表れと見ています。これまでのような「いかにお得に返礼品を手に入れるか」という視点から、「どの地域を応援したいか」という本来の目的へと回帰していく大きなきっかけになるでしょう。
もちろん、寄付者にとって「お得感」が薄れることで、一時的に市場が沈静化する可能性はあります。しかし、これは必ずしもネガティブなことではありません。
むしろ、それぞれの自治体が、より一層知恵を絞り、自らの地域の魅力を発信していく努力が求められる時代に入ったと言えます。
私たち株式会社ウェルボンは、Amazon運用支援のプロフェッショナルとして、また、Amazonふるさと納税の中間事業者として、これからも自治体の皆様と伴走し、変化する市場環境に対応した最適なサポートを提供してまいります。
まとめ:これからのふるさと納税との賢い付き合い方
いかがでしたでしょうか。
2026年10月からの税制改正により、ふるさと納税は大きな転換点を迎えます。
返礼品の魅力だけでなく、その地域の取り組みやビジョンに共感し、「応援したい」という気持ちで寄付先を選ぶ。そんな、ふるさと納税の原点に立ち返った楽しみ方が、今後はより一層重要になってくるでしょう。
今回の記事が、皆様のこれからのふるさと納税との賢い付き合い方のヒントになれば幸いです。
執筆者
齋藤 英一|株式会社ウェルボン 取締役
印刷会社・外資系広告代理店・在外公館等を経て2009年ウェルボンへ。東京支社立ち上げと共にデジタルマーケ領域を牽引し、SNS→Amazon運用支援で250社超をサポート。近年はAmazonふるさと納税で自治体も支援。「Amazon運用に悩むすべての方をサポート」が信条。
