Amazon運用代行のプロフェッショナルであるセールスドクターに寄せられるご相談の中で特に多いのが、「Amazon運営代行を使っているのに、思ったほど売上が伸びない」というお声です。
運用代行に費用を支払っている以上、売上アップという成果を期待するのは当然のことです。
しかし、代行を利用しているにもかかわらず売上が伸びないケースには、いくつかの共通した原因があります。今回は、その5つの原因と具体的な改善アクションを解説します。
原因1: 商品ページの訴求力が不足している
Amazon運用代行会社に広告運用を任せている場合、広告自体は適切に回っていても、肝心の商品ページの訴求力が弱ければ、購入にはつながりません。
広告はお客様を商品ページまで誘導する役割を果たしますが、購入の意思決定はあくまでも商品ページ上で行われます。商品画像の質、タイトルの分かりやすさ、商品説明文の充実度、A+コンテンツの有無など、商品ページの完成度が低いまま広告費を投下し続けるのは、穴の開いたバケツに水を注ぐようなものです。
▽改善アクション▽
代行会社に広告運用だけでなく、商品ページの改善提案も依頼してください。具体的には、メイン画像のクリック率を分析し、競合と比較して見劣りしていないかを確認します。
サブ画像は、商品の使用シーン、サイズ感、素材感、梱包状態など、お客様が購入前に知りたい情報を網羅できているか見直しましょう。
また、商品タイトルはAmazonのスタイルガイドに準拠しているか、検索キーワードを適切に含んでいるかを確認します。A+コンテンツ(ブランド登録済みの場合)を活用して、ブランドストーリーや商品の差別化ポイントを視覚的に伝えることも有効です。
原因2: 広告戦略がワンパターンになっている
Amazon運用代行を始めた当初は成果が出ていたのに、途中から売上が横ばいになった、というケースでは、広告戦略のマンネリ化が原因であることが多いです。
Amazonの広告環境は常に変化しています。競合の参入、季節による需要変動、Amazonのアルゴリズム変更など、外部環境が変わっているにもかかわらず、同じキャンペーン構成、同じキーワード、同じ入札額で運用し続けていては、徐々に効率が低下していきます。
▽改善アクション▽
代行会社に対して、定期的な広告戦略の見直しを依頼してください。具体的には以下の点を確認します。
- 新しいキーワードの発掘が継続的に行われているか。検索語句レポートを分析し、コンバージョンにつながっている新しい検索語句をマニュアルキャンペーンに追加しているかを確認します。
- ネガティブキーワードの最適化が行われているか。コンバージョンにつながらないキーワードに広告費が消費されていないかを定期的にチェックすることは、ACoS改善の基本中の基本です。
- 広告タイプのポートフォリオは最適か。スポンサープロダクト広告だけに偏っていないか、スポンサーブランド広告やスポンサーディスプレイ広告を組み合わせることで、認知拡大から購入までの導線を設計できているかを確認します。
原因3: 価格設定と利益率の管理が甘い
これは代行会社だけの問題ではなく、出品者側の経営判断にも関わる部分ですが、価格設定が適切でない場合、どれだけ広告を打っても利益が残りません。
Amazon運用代行の費用、広告費、FBA手数料、仕入れ原価などのすべてのコストを差し引いた後に、十分な利益が残る価格設定になっているかを把握していない出品者は少なくありません。
▽改善アクション▽
- 商品ごとの収益構造を正確に把握しましょう。セラーセントラルの「ビジネスレポート」と「広告レポート」を組み合わせて、商品ごとの売上、広告費、FBA手数料、仕入れ原価を整理します。
- そのうえで、Amazon運用代行の費用を含めたトータルコストに対して、十分な利益率が確保されているかを検証してください。利益率が低い商品については、価格の見直し、仕入れコストの交渉、あるいは広告費の配分を見直す必要があります。
- 代行会社にも、広告費を投下する優先順位を「売上が大きい商品」ではなく「利益貢献が大きい商品」の視点で提案してもらうよう依頼することが重要です。
原因4: 在庫管理と供給体制の問題
広告運用がうまくいっていても、在庫切れが頻繁に発生していれば、売上は伸びません。それどころか、在庫切れはAmazonの検索ランキングにも悪影響を及ぼすため、回復に時間がかかるという二重のダメージを受けます。
Amazon運用代行会社は広告や商品ページの最適化に注力しますが、在庫管理は出品者側の責任範囲であることが多いです。この役割分担が曖昧なまま運用を進めると、「広告を増やしたのに在庫が追いつかない」「在庫を補充した頃には検索順位が下がっている」という悪循環に陥ります。
▽改善アクション▽
まず、代行会社との間で在庫管理の役割分担を明確にしてください。理想的には、代行会社が広告の出稿量を調整する際に、在庫状況を考慮できる体制を構築することです。
具体的には、FBA在庫の残日数を定期的に代行会社と共有し、在庫が少なくなった商品については広告を抑制する、逆に十分な在庫がある商品については広告を積極的に展開する、という連動が取れるようにします。
また、FBAへの納品リードタイムを考慮した発注サイクルを確立することも重要です。過去の販売データから需要予測を立て、余裕を持った発注スケジュールを組みましょう。
原因5: 競合分析と差別化戦略の欠如
最後の原因は、競合環境の変化に対応できていないことです。
Amazon運用代行を始めた時点では競合が少なかったカテゴリーでも、時間の経過とともに新規参入が増え、価格競争や広告競争が激化することは珍しくありません。
このような環境変化に対して、自社商品の差別化ポイントを明確にし、それを商品ページや広告クリエイティブに反映する作業が不足していると、広告費ばかりがかさんで売上は伸びない、という状態に陥ります。
▽改善アクション▽
代行会社に定期的な競合分析を依頼してください。具体的には、以下の観点での分析が有効です。
- カテゴリー内の主要競合の商品ページ、価格帯、レビュー数、レビュー評価の推移を追跡します。新規参入者がいる場合は、その商品の特徴と訴求ポイントを分析し、自社商品との差別化ポイントを再確認します。
- 検索結果ページにおける自社商品のポジションと、上位に表示されている競合商品との違いを分析します。クリック率やコンバージョン率が競合に劣っている場合は、メイン画像の変更やタイトルの最適化で改善を図ります。
- 自社商品ならではの強みを再発見する作業も大切です。製造工程のこだわり、原材料の品質、アフターサポートの充実度など、他社が真似できないポイントを商品ページやA+コンテンツで訴求することで、価格以外の軸で選ばれる商品を目指します。
代行会社との関係を見直すことも選択肢
ここまで5つの原因と改善アクションを解説してきましたが、これらの改善を代行会社に依頼しても対応してもらえない、あるいは改善提案が出てこない場合は、代行会社そのものの見直しも検討すべきです。
Amazon運用代行会社を変更するのは勇気がいることですが、成果が出ていないのに契約を続けるのは、時間とコストの両面で大きな損失です。
代行会社を評価する際の基準として、以下を参考にしてください。
- 自社のカテゴリーに精通しているか。食品、家電、アパレルなど、カテゴリーごとに求められるノウハウは異なります。
- 提案力があるか。言われたことだけをやるのではなく、自ら課題を発見し、改善策を提案してくれる代行会社を選びましょう。
- データに基づいた判断ができるか。感覚や経験則だけでなく、実際のデータを根拠に施策を立案し、その結果を検証するサイクルを回せるかどうかが重要です。
- コミュニケーションの質と頻度は十分か。月に一度のレポートだけでなく、日常的なコミュニケーションが取れる関係性が理想です。
まとめ
Amazon運用代行で売上が伸びない原因は、単に「代行会社が悪い」という単純な話ではありません。
商品力、広告戦略、価格設定、在庫管理、競合対策という5つの要素が複合的に絡み合っています。
重要なのは、代行会社に任せきりにするのではなく、出品者自身もこれらの要素に目を配り、代行会社と協力して改善に取り組む姿勢です。
セールスドクターでは、Amazon運用の課題診断を無料で行っております。
「代行を使っているのに成果が出ない」とお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。現状の運用を客観的に分析し、改善の方向性をご提案いたします。
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執筆者紹介
齋藤英一|株式会社ウェルボン 取締役
印刷会社・外資系広告代理店・在外公館等を経て、2009年に株式会社ウェルボンへ参画。東京支社の立ち上げとともにデジタルマーケティング領域を牽引し、SNS運用支援からAmazon運用支援へとフィールドを広げ、現在までに250社超をサポート。近年はAmazonふるさと納税の分野でも自治体支援に取り組んでいる。「Amazon運用に悩むすべての方の力になりたい」という想いから、セミナー講師や記事執筆も精力的に行っている。
